昨今、ロボット開発は我々の認識も凌駕するほど多方面へ向けて開発が進んでいる。
多くのロボットは我々の私生活をサポートするものや、「産業・工業・農業」といったもので軍事用や災害救助用のロボットはピンと来ないだろう。
しかし、我々が気づかない間に、以前から災害救助や軍事目的とした四足歩行ロボットは盛んに開発が進んでいるのだ。

開発の進む四脚の犬型ロボットの代表的なものなら、Boston Dynamics(ボストン・ダイナミクス)の「SpotMini」や、チューリッヒ工科大学の「ANYmal」が有名だ。

ボストン・ダイナミクス社公式HP:(https://www.bostondynamics.com/)

こうしたロボットは、災害救助を主として人間が立ち入りづらい場所の撮影や建築現場などに活用され、移動性能や俊敏性を高めているのが一般的と言えるが…

イタリア技術研究所(IIT)が発表したロボット「HyQReal」は、重さ3トンの小型飛行機を牽引出来てしまう。

小型の旅客機を引っ張るだけのトルクを持つ、いわば「パワータイプ」の四足歩行型ロボットは「HyQReal」が唯一無二の存在といえるだろう。

引用:TechCrunch (https://techcrunch.com/)


地面踏みしめ一歩ずつ進む様子は、少々可愛らしく時に応援したくなるが、もちろん飛行機を牽引するために開発されたわけではなく、あくまでも様々な状況下での多用途性や堅牢性を持ち人間の求める役割を果たすために作られている。

「HyQReal」の将来

「HyQReal」はまだ実験機に過ぎず、力強さだけが目立ち他の多用途性の高い四足歩行型ロボットに比べ、アピールポイントに乏しい。

「HyQReal」が、他のロボット同等またはそれ以上の地位を築く為には、「SpotMini」のようにアームを取り付けたり、重量物を運べるようにならなくてはならない。
四足歩行型のロボットは実用性への期待の他にも、奇怪な可愛らしい動作をする様子を見たいと願うユーザーが沢山いる。「SpotMini」を始めとする四足歩行型ロボットの競争を今後もそっと見守っていきたい。

関連リンク

イタリア工科大学:https://dls.iit.it/
Boston Dynamics:https://www.bostondynamics.com/
チューリッヒ工科大学:https://www.ethz.ch/de.html