配送ロボット(手前:背面)とロボット掃除機の群管理制御

パナソニック ホールディングス株式会社(以下、PHD)は、少子高齢化における労働力不足の解決、施設内での効率的なロボット運用の実現、そして将来のロボットの社会実装の加速に向け、施設内で配送ロボットやロボット掃除機など多くのロボットが活躍できるロボットフレンドリーな環境の構築を目指します。本実証では、経済産業省補助事業「令和4年度革新的ロボット研究開発等基盤構築事業」において「複数ロボットの群管理制御の標準化」を受託し、用途の異なるロボットの複数同時運用を可能とするための今後の標準化に向けた研究開発を実施しました。

パナソニックグループは、令和2年度、令和3年度の「革新的ロボット研究開発等基盤構築事業」にも受託企業の下でロボットを開発するメーカーとして参画し、多様なロボットが様々なエレベーターに搭乗できるようにするための通信仕様や運用方法等についての研究開発、さらに施設内でのセキュリティドアやフラッパーゲートと連動したフロア内の安全な移動の研究開発を実施しました。今回はPHDが事業を受託し、将来の複数ロボットの群管理制御の標準化に向け、確実に複数台を制御する方式として、配送ロボットの優先度を高め、ロボット掃除機が退避して運用することで、課題の抽出をする実証実験を実施しました。実際のオフィスビルで実施した結果を基に、今後はオフィスビルに限らず公共施設や商業施設など多様な施設でロボットの効率的な運用を実現することで、新しいサービスの提供、新たな価値を創出してまいります。

【実証期間・場所】
実証期間:2022年12月~2023年1月末
場所:パナソニック 東京汐留ビル

●各ロボット詳細
(1)自動搬送ロボット ハコボ
・オペレーターからの指示で、別の階のオフィスフロアまで配送します。クラウドシステムとの連携で自動的にエレベーターに搭乗、経路上に他のロボットがいる場合は、走行経路を確保後に走行し、さらにセキュリティドアを通過し、オフィスフロアまでの自律移動での配送を実現します。
・周囲環境のセンシングにより人や障害物を認識し、必要に応じて減速、停止することで安全にビル内を自動で走行します。
(2)ロボット掃除機 実証モデル
・クラウドシステムと連携し、清掃中に配送ロボットが近づき通過する際には、ロボット掃除機は退避し、配送ロボット通過後、清掃を再開し、ロボットの運用を継続します。
・LiDARを搭載し、共用部(エレベータホールや通路)の掃除環境を自動で認識し、隅々まで自動掃除を実現します。

全文は以下プレスリリースをご覧ください。
▼[プレスリリース] ロボットフレンドリーな環境構築に向け複数ロボットの群管理制御の実証実験を実施(2023年3月8日)
https://news.panasonic.com/jp/press/data/2023/03/jn230308-1/jn230308-1.html

<関連情報>
・2023年3月 複数のオフィスビル・ホテルでロボットフレンドリーな環境の実現に向けた新たな取組やサービス実装が実現しました(経済産業省 ホームページ)
https://www.meti.go.jp/policy/mono_info_service/mono/robot/230308_seikahoukokukai.html
・2022年10月 ロボットフレンドリーな環境の実現に向けた取組が加速しています~各予算事業の採択に加えて、ロボフレ推進法人の新設などの取組~(経済産業省 ニュースリリース)
https://www.meti.go.jp/press/2022/10/20221005001/20221005001.html
・ロボットフレンドリー施設推進機構(RFA) ホームページ
https://robot-friendly.org/