株式会社プロントコーポレーション(本社:東京都港区、代表取締役社長:竹村典彦)は、TechMagic株式会社(本社:東京都江東区、代表取締役社長:白木裕士、以下 「TechMagic」)と共に、カフェ&バー プロント(以下、プロント)が提供するパスタ商品を自動で調理するロボットの研究開発を2018年から着手。現在、原理検証(PoC)が完了し、店舗導入に向けた最終製品を開発中。持続可能な食インフラを創るために、外食産業の人手不足や人材育成問題等を解決し、誰でも簡単に熟練の調理技術を再現できるロボットを製品化することで、2021年には、自動調理ロボットを導入した店舗を出店予定。
パスタ調理ロボット全体像(イメージ図)
独自開発したロボット (イメージ図)

プロントは、1995年からカフェタイムのグランドメニューにパスタを導入し、今では、プロントコーポレーションチェーン全体で月間60万食以上を販売。若者にも大人気の主力商品となっている。現在は、バータイムのメニューにもパスタを導入している。

(左)ナスとベーコンのトマトソース (右)海老とアボカドのバジルソース

外食産業の最大のコスト要因は人件費であり、利益率や持続可能性は人件費に大きく依存してる。新型コロナウイルス以前には慢性的な人手不足が課題と言われていた。また、新型コロナウイルス以後には、人との接触をなるべく低減するという新たな要求も生まれてきている。調理を始めとする店舗内、厨房内の作業を自動化することで、中長期的な人手不足課題の解決と人の接触機会の低減をはかり、外食産業の持続可能性を高めることが可能となる。

パスタ調理ロボットの特徴 
1.パスタ調理に必要な一連の調理業務を横断して自動化
パスタの調理は、麺を茹で、ソース及び具材とともに混ぜながら鍋で加熱し、皿に盛り付け、つかい終わった鍋を洗浄する、といったことを連続的に行わなければならない。これらの複雑な工程を、ロボットや機械により自動化することは大変困難といわれている。開発中の調理ロボットでは、保存された麺や具材を注文に応じて自動で選び、正確に供給して、茹で調理器や炒め調理器を独自開発したロボットアームにより協調させて、これらの工程を完全自動化する。

2.現在のオペレーションと同等のスピードで、
熟練の調理技術を再現できるロボット
現状の店舗では繁忙ピーク時には1時間あたり120食以上を提供し、たいへん忙しい。また、ロボットの作ったパスタの美味しさや見栄えが手作りに比べて劣ってしまうことも許されない。調理ロボットには人と同等の提供スピードと品質で調理するという高い水準が要求される。

3.
1人単位での省人化を実現して、店舗の生産性を向上
これまで、一連の調理作業の一部のみを自動化するロボットは存在したが、働く人の省力化はできても働く人の数を減らすことは困難だった。開発中のロボットでほとんどの作業の自動化を実現することで、作業に係る人数を1人単位で減らし、採用・教育費を含めた人件費の削減が可能になり、店舗の生産性が向上する。