~10代の65%に、「AI音声アシスタント」の利用経験~

株式会社ジャストシステムが運営する、マーケティングリサーチに関する情報サイト「Marketing Research Camp(マーケティング・リサーチ・キャンプ)」では、全国の17歳から69歳の男女1,100名を対象に『人工知能(AI)&ロボット月次定点調査』を、2017年6月度から毎月1回実施しています。このたび、2019年1月度から12月度までの調査データをまとめて分析し直し、その内容を『人工知能(AI)&ロボット月次定点調査 2019年総集編』 として発表します。
調査データを全て収録した531ページのレポートを、自主調査レポートページ(https://marketing-rc.com/report/)から、無料でダウンロード提供します。

AIの認知率から、自動運転車、スマートスピーカーに対する購入意欲など、AIやロボットに関する、さまざまな項目について調査を実施しています。

【2019年の年間トピックス】

2019年の人工知能(AI)とロボット関連分野における主なトピックスは、下記のとおりです。

 ■10代の2割以上に、AIを活用した「学習に関する情報サービス」の利用経験
 ■半数以上が「AIを活用した自動運転車に期待」
 ■交通機関は、無人よりも「有人の自動運転車に乗りたい」
 ■医療現場でのAIやロボットの活用に対する期待感は微増
 ■「チャットボット」の認知率は約7割。約2割に利用経験
 ■10代の65%に、「AI音声アシスタント」の利用経験
 ■スマートスピーカーの認知率は約9割。購入経験は1割強
 ■7割以上が「IoT家電」を認知。購入経験はまだ約1割

【トピックスの詳細】

■10代の2割以上に、AIを活用した「学習に関する情報サービス」の利用経験

 2019年12月度調査において、AIを活用して最適な提案をしてくれるサービスのうち、利用率が最も高かったのは「ニュース・報道情報サービス」(8.9%)、次いで「飲食店情報サービス」(8.3%)、「旅行先や宿泊先情報サービス」(7.9%)でした。認知率※1が最も高かったのは「投資に関する情報サービス」(54.9%)、次いで「学習に関する情報サービス」(51.9%)、「ニュース・報道情報に関するサービス」(51.2%)でした。

 認知率が最も伸びたのは「学習に関する情報サービス」で(2017年12月度調査:36.7%、2019年12月度調査:51.9%)、2019年12月度調査における利用率は、10代(21.2%)、20代(10.4%)、30代(8.4%)、40代(2.7%)、50代(3.1%)、60代(3.0%)でした。10代の2割以上に利用経験があることがわかりました。

※1 「サービスを利用したことがある」「サービスを知っており、興味がある」「サービスを知っているが興味はない」と答えた人の合計。

■半数以上が「AIを活用した自動運転車に期待」

 AIを活用した自動運転車に「期待している※1」と答えた人の割合は、2017年12月度調査では59.5%、2018年12月度調査では59.3%、2019年12月度調査では56.8%とやや低下傾向にあるものの、半数以上の人が期待していることがわかりました。2019年12月度調査において、年代別に「期待している※1」人の割合を見てみると、10代(64.0%)、20代(59.5%)、30代(58.0%)、40代(49.0%)、50代(48.5%)、60代(65.0%)でした。10代と60代で「期待している※1」人の割合が6割を超えました。

※1 「とても期待している」「どちらかというと期待している」と答えた人。

■交通機関は、無人よりも「有人の自動運転車に乗りたい」

 2019年12月度調査で、AIを活用した自動運転車が導入された場合に利用したいと思うかを聞いたところ、タクシーについては「無人の自動運転車に乗りたい※1」と答えた人は24.5%、「有人の自動運転車に乗りたい※2」人は34.3%でした。「路線バス」「高速バス」「観光バス」についても、いずれも「有人の自動運転車に乗りたい」人の方が「無人の自動運転車に乗りたい」人よりも多いことがわかりました(路線バス:[有人の自動運転車]33.1%、[無人の自動運転車]25.9%、高速バス:38.2%、20.1%、観光バス:39.8%、18.0%)。

※1  「無人の自動運転車」「どちらかというと、無人の自動運転車」を利用したいと答えた人。
※2  「有人の自動運転車」「どちらかというと、有人の自動運転車」を利用したいと答えた人。

■医療現場でのAIやロボットの活用に対する期待感は微増

 AIの医療現場への活用に対して「期待している※1」人の割合は、2017年12月度調査では57.6%、2018年12月度調査では59.3%、2019年12月度調査では60.0%と微増でした。また、ロボットの医療現場への活用に対して「期待している※1」人については、2017年12月度調査では54.9%、2018年12月度調査時点では56.3%、2019年12月度調査では59.7%と、こちらも微増でした。

※ 1 「とても期待している」「どちらかというと期待している」と答えた人。

■「チャットボット」の認知率は約7割。約2割に利用経験
 2019年12月度調査において、質問した内容などに対してテキストで自動回答してくれる、チャットボットを「知っている※1」人は71.9%、「利用したことがある」人は21.7%でした。「利用したことがある」人の割合を年代別に見てみると、10代(38.0%)、20代(29.5%)、30代(22.0%)、40代(22.0%)、50代(15.0%)、60代(12.0%)でした。10代の約4割に利用経験がありました。

※1 「利用したことがある」「利用したことはないが、興味がある」「興味はないが、知っている」と答えた人。

■10代の65%に、「AI音声アシスタント」の利用経験
 Appleの「Siri」などに代表される「AI音声アシスタント」の利用率は、2017年12月度調査では33.9%、2018年12月度調査では38.8%、2019年12月度調査では40.8%と、増加傾向にありました。2019年12月度調査で年代別の利用率を見てみると、10代(65.0%)、20代(47.0%)、30代(37.5%)、40代(39.0%)、50代(33.5%)、60代(35.0%)でした。10代の65%に利用した経験がありました。

■スマートスピーカーの認知率は約9割。購入経験は1割強
 2019年12月度調査におけるスマートスピーカーの認知率※1は87.2%でした。年代別に見てみると、10代(87.0%)、20代(89.5%)、30代(87.5%)、40代(87.0%)、50代(85.5%)、60代(87.0%)で、いずれの世代でもほぼ9割の認知率でした。

 一方、「購入したことがある」と答えた人の割合は13.7%でした。男女別に見てみると、男性が16.5%、女性が10.9%で、男性の方が購入していることがわかりました。

※1 「購入したことがある」「購入したことはないが、購入を検討している」「購入を検討していないが、知っている」と答えた人の合計。

■7割以上が「IoT家電」を認知。購入経験はまだ約1割
 2019年12月度調査での「IoT家電」認知率※1は77.6%、「購入したことがある」人の割合は11.5%でした。「購入したことがある」人の割合を男女別に見てみると、男性が14.5%、女性が8.4%で、男性の方が購入していました。

※1 「購入したことがある」「購入したことはないが、購入を検討している」「購入を検討していないが、興味がある」「興味はないが、知っている」と答えた人の合計。

調査名:人工知能(AI)&ロボット月次定点調査
調査期間:2019年1月~2019年12月の間、毎月1回実施
調査対象:Fastaskのモニタのうち、17歳から19歳の男女50名ずつ、加えて20歳から69歳までを10歳ごとに、男女100名ずつ割り付けて回収(合計1,100名)。
調査方法:セルフ型ネットリサーチ Fastaskでのアンケート調査