株式会社GeoLink Japanは、DJI 社製Phantom4 RTK(以下P4RTK)用の新しいPPKソフトウェアである「KLAU PPK-J Desktop for P4R」を発表した。
RTK測量ができない場所でも、PPKモードを利用し高精度な座標の取得が可能となる。

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「KLAU PPK-J Desktop for P4R」は、仮想基準点を用いた後処理キネマティック方式を採用し、RTKで得られる位置情報よりも厳密かつ正確なものとなり、効率性、信頼性および精度が向上する

KLAU PPK-J Desktop for P4Rの特徴

・GCPなしでXY座標誤差5cm、Z座標誤差10cm以内を実現
・機体とGNSSアンテナ間の位置を高精度に補正
・GeoLink Japan独自のレンズキャリブレーションによって更なる高精度化を実現
(その他、特徴の詳細は以下プレスリリースを参照)

GeoLink Japanは、後処理方式高精度測位システムであるKLAU PPKシリーズの国内総代理店だ。
測量および地理空間情報業界が抱えている課題群に対してハードウェアとソフトウェアの両面から“Geo Informatics Solution”を提案していく考え。


以下、プレスリリース引用

株式会社GeoLink Japan(京都市北区 代表取締役社長:須田信也)は、PPKハードウェアおよび後処理ソフトウェアの業界リーダーであるKlau Geomatics社と共に、DJI 社製Phantom4 RTK(以下P4RTK)用の新しいPPKソフトウェアである「KLAU PPK-J Desktop for P4R」を発表しました。
*PPK=Post Processing Kinematicsの略で電子基準点からの補正処理をデータ取得後に行う方式をいう。

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このソフトウェアにより、ユーザーは、P4RTKに備わっているもう一つのモードであるPPKモードによって基地局との通信を必要とせずに高精度かつ信頼性の高い結果を得ることができるようになります。

RTKは無人機と基地局の間の連続通信を必要とし、飛行範囲とデータ品質を制限してしまいます。他方、PPKは基地局とのリアルタイム接続を必要としません。

これにより、ユーザーは基地局との通信障害に伴う損失が一切無い完全な測位情報を収集することができます。本ソフトウェアは、仮想基準点を用いた後処理キネマティック方式を採用しているので、得られる位置情報はRTKで得られるものよりも厳密かつ正確なものとなり、効率性、信頼性および精度が向上します。

「KLAU PPK-J Desktop for P4R」は、国際的な測量業界で最も正確で信頼できる小型無人機搭載型測量システムとして高く評価されている、Klau Geomatics社との共同開発によって生まれました。

弊社では、Klau Geomatics社がPPK方式によって培ってきた技術を日本の測量業界向けにローカライズし、表示画面の日本語化、仮想基準点情報のオンラインダウンロード機能および世界測地系(JGD2011)・日本のジオイドモデル(GSIGEO2011)への変換機能を実装いたしました。

これにより、ユーザーはP4RTKによって得られたPPKおよびシャッター記録ファイルを本ソフトウェアに読み込むだけで、日本の測量業務に必要な高精度な測位情報を手に入れることができます。
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KLAU PPK-J Desktop for P4Rの特徴

1)GCPなしでXY座標誤差5cm、Z座標誤差10cm以内を実現
「KLAU PPK-J Desktop for P4R」にてPPKモードで取得された情報を解析することで、対空標識を使用せずともXY方向で5cm、Z方向で10cm以内の誤差に抑えることができます。これにより、現場でのGCP設置数を大幅に削減することができ、現場作業の効率が増します。

2)D-RTK2モバイルステーションの設置が不要
P4RTKでより精度の高い測位を行うためには、D-RTK2モバイルステーションが必要とされています。「KLAU PPK-J Desktop for P4R」では、適切な仮想基準点情報を自動的にダウンロードし高精度な後処理補正が施されるため、D-RTK2の購入やVRS配信業者との契約、現場での設置作業などは一切不要です。

3)機体とGNSSアンテナ間の位置を高精度に補正
UAVが飛行中に傾斜する影響で、GNSSアンテナとカメラの中心およびジンバル間には、3次元的な位置の相違が発生します。「KLAU PPK-J Desktop for P4R」では、P4RTKのIMU情報を用いてこの差を補正し、各写真の正確なカメラ中心位置を決定します。

4)世界測地系と日本のジオイドモデルへの変換機能を搭載
「KLAU PPK-J Desktop for P4R」は、P4RTKのデフォルトの座標系および楕円体高に対して、セミ・ダイナミクス補正後の世界測地系(JGD2011)および日本のジオイドモデル(JGD2011)を考慮した標高への変換に対応しています。ユーザーは、変換後の値を使って3次元点群復元やオルソモザイク画像作成などの処理を行うことが可能です。

5)スマートジオタグ機能を搭載
「KLAU PPK-J Desktop for P4R」を使うことで、後処理された高精度な座標値のEXIFデータへの上書きや他の測量情報も含んだテキストファイル内への書き込みなどができます。これら座標値に加えて、各写真の推定精度情報も算出されるため、SfMソフトで処理を行う際により位置精度の高い結果を得ることができます。

6)GeoLink Japan独自のレンズキャリブレーションによって更なる高精度化を実現
通常のP4RTKには、撮影された画像のヘッダーに工場出荷時のレンズキャリブレーション情報が保存されています。しかし、この値はレンズ1つ1つの個体差を正確には反映していません。GeoLink Japanでは、実際のドローン測量現場に近い環境下において独自のレンズキャリブレーションを行うサービスを実施しております。これによっX,Y,Z方向全てにおいて、±5cm以内の精度を実現します。

GeoLink Japanでは、後処理方式高精度測位システムであるKLAU PPKシリーズの国内総代理店を務めています。弊社では、測量および地理空間情報業界が抱えている課題群に対してハードウェアとソフトウェアの両面から“Geo Informatics Solution”をご提案して参ります。

販売価格
通常価格:40万円(税抜)/ライセンス
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