RICEと小野さん

アスラテック株式会社 事業開発部
チーフマネージャー
小野 哲晴

RICEとビクターさん,

Rice Robotics Limited.
Founder & CEO
Victor Lee

『RICE』との出会い

自律走行型配送ロボット『RICE』の日本での総代理店であるアスラテック株式会社(以下:アスラテック)は、もともとロボットのソフトウェア開発やそれに伴って発生するコンサルティングをメインに行っており、自社で特定のロボットを扱っていなかった。
しかし、現在アスラテックでRICE事業のプロジェクトリーダーを務める小野さんは、顧客やエンドユーザの課題により深く向き合い、その課題を解決していくには、ロボット製品を自社で扱うことも必要だと考え、それに相応しいロボットを見つけるべく、約1年かけて世界中の様々なロボット関連の展示会などを回った。
探していたロボットは、すぐにでも社会実装が可能で、事業拡大の第一歩となるようなものだ。
そうした中、ちょうど日本でビジネスパートナーを探していた香港のRice Robotics社(以下:Rice Robotics)と出会うこととなる。
Rice Roboticsのスキルへの期待や、後程ご紹介するデザインや設計思想に深く共感し、アスラテックはビジネスパートナーとして共に事業を展開していくことを決意したという。

『RICE』ができるまで

廊下を走るRICE2

Rice Roboticsのファウンダー兼CEOであるビクターさんは小さいころからロボットが好きで、日本の代表的なアニメであるガンダムに影響を受けてロボット業界に入った。
ここ10年で世の中のロボット技術、とくにセンサー周りの技術やコスト面が成長していると感じたビクターさんは、思い描いているロボットを作ることができると考えた。また、アメリカのシリコンバレーなどでは自律走行型のロボットを扱うスタートアップが出てきたが、アジアではまだ強いプレイヤーがいなかったため、アジアエリアの市場を開拓しようと会社を興した。
社名もアジアエリアの市場を取りたいという想いから、アジアで慣れ親しんでいるお米(ライス)から“Rice Robotics”と名付けたそうだ。

モビリティ分野に市場の広がりの可能性を感じたビクターさんは、デリバリーロボットを作ることを決めた。
自動運転車にも使われている“LiDAR”という光の反射を応用したセンサーを使用し、人や障害物を避けることが出来るデリバリーロボットが完成した。
『RICE』はデザインにもこだわっている。
ロボットが人と同じ空間で働くためには、親しみを感じるようなフレンドリーなデザインが重要だとビクターさんは考えていた。
より使いやすいようタッチパネルを採用し、見た目も使い方も“フレンドリー”であるよう作り上げた。
海外でショッピングモールやホテルなどで活躍している他、日本ではJRの高輪ゲートウェイ駅や、ソフトバンク竹芝本社の社内にあるセブンイレブン、マンションにおける配送では日本郵便と取り組みを行っている。

これからの『RICE』

Rice Roboticsでは、ロボットが人と同じ空間に存在した場合にどのような行動を取るか、どのように接するかという「ヒューマンロボットインタラクション」にフォーカスを当てていこうと考えている。
そこの視点から、将来的には病院や空港…etc、その場所に応じた行動が出来るようにしていきたいとのこと。

また、現状ではどうしてもロボットの導入にはカスタマイズが必要となってくる。
カスタマイズには時間も手間もかかってしまうため、アスラテックでは、場所や用途ごとに使用出来る基本パッケージを用意して、より簡単にロボットが導入出来るような仕組みづくりを行っていくことを考えているそうだ。

伝えたいこと

アスラテックより

少子高齢化に伴う人手不足、新型コロナウイルスの影響などの社会変化の中で、ロボットへの期待や、ロボットの役割がより明確に見えてきた。
アスラテックは、ロボットの社会実装を重視していて、ロボットが実際に運用される世界を目指している。今後も、そういった“想い”に共感し合える方とロボット業界を盛り上げていきたい。

Rice Roboticsより

ロボットは今後10年でスマートフォンやパソコンのような身近な存在になると考えている。
そんな存在にRice Roboticsが開発したロボットも加わり、ロボットが身近なところで見ることが出来るような世界を作っていきたい。

最後に

Rice Roboticsではハードウェア・ソフトウェア両面で、ロボットを進化させるべく新しく開発を進めており、アスラテック側では日本の顧客に向けたアプリケーションの開発やシステム連携を行っている。
様々な現場での実践を通じて、『RICE』は常に成長を続けているのだ。

今後も進化した『RICE』を楽しみにしていきたい。

企業概要

アスラテックのロゴアスラテック株式会社

所在地:〒101-0042 東京都千代田区神田東松下町45番
URL:https://www.asratec.co.jp/

RiceRoboticsのロゴ画像Rice Robotics Limited.

所在地:208, Building 19W Hong Kong Science Park New Territories Hong Kong
URL:https://www.ricerobotics.com/ja/