日本の犬型ロボットといえば、ソニーの開発した「aibo(アイボ)」を思い浮かべる方も多いかもしれない。

しかし最近では、米フロリダアトランティック大学がaiboとはまた違ったタイプの魅力を持つ犬型ロボット「Astro(アストロ)」を開発し、話題となった。

米フロリダアトランティック大学が開発した「Astro」の魅力とは?

Astroは、人工知能とディープラーニングを駆使して作られており、周囲の環境を認知して自ら学習する機能を持ち合わせた人命救助用の犬型ロボットです。

ドーベルマンをモデルに3Dプリンターで作られた頭部を持ち、内蔵センサーやカメラ、指向性マイク、イメージングレーダーといった機能を備えたAstroは、「お座り」・「待て」・「伏せ」といった犬と同じタスクを実行できる。

さらに、ディープラーニングによって従来のロボットには無い、周囲の環境を自ら学習する機能も持ち合わせており、経験から学習してさまざまなタスクを解決できるようになることが1番の魅力だと言えるだろう。

Who’s a ‘Good Boy?’ Astro, FAU’s Smart Robodog That’s Who

警察犬や介助犬、災害救助犬としてのポテンシャルも秘めるAstro

Astroには、光・音・ガス・レーダーなどを判別する12個以上のセンサーが搭載されていることから、複数の外部要因を判別可能。

上記の機能とディープラーニングを活用して、最終的には人間の合図や多くの言語を理解したり、匂いをかぎ分けて危険物・異物の検出、人間の耳には聞こえない音を拾うなど、警察犬や災害救助犬としての実用化を目標に掲げている。

他にも、介助犬として視覚障がい者をサポートしたり、健康診断のモニタリングを行うようにプログラミングもできることから、さまざまな用途で活躍する可能性を秘めた新しい犬型ロボットだと言えるだろう。

米フロリダアトランティック大学のアタ・サラジェディニ学部長は、「Astroは人間の脳からひらめきを得ており、機械学習と人工知能を用いて世界で最も複雑な問題の解決に役立つ貴重なリソースとなることが証明されている。」と語る。

また、MPCRチームは現在、ハリケーンの偵察や軍事演習などの捜索・空所に使用するためにAstroを訓練しており、Astroは、今後の経過にも注目していきたいロボットの1つだ。

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■FAU | Who’s a ‘Good Boy?’ Astro, FAU’s Smart Robodog That’s Who(サムネイル画像):https://www.fau.edu/newsdesk/articles/astro-robodog.php