アレクサンダー・シュミッツの画像

早稲田大学 菅野研究室 Nicebot
代表 アレクサンダー・シュミッツ
-2007年 オーストリアのウィーン工科大学で優秀な成績で修士号を取得
-2011年 イギリスのシェフィールド大学で博士号を取得
XELA Roboticsの創業者兼株主の一人でもある。

Nicebotとその代表

冒頭の写真に写っているロボットアーム「NICEBOT」を開発したのは、Nicebotという早稲田大学 菅野研究室 のメンバーである。

学科内のプロジェクトとして研究・開発し、部品の発注等を行って完成させた。
このプロジェクトの代表を務めているのが、今回取材させていただいたアレクサンダー・シュミッツさん。
オーストリアのウィーン出身で、「XELA Robotics」という会社の創業者兼株主の一人である。
彼の経歴は凄いもので、ウィーン工科大学にて優秀な成績で修士号取得。
その後、イギリスのシェフィールド大学では博士号を取得している。
博士号の研究プロジェクトは、イタリアのイタリア工科大学との共同で実施した。
現在、早稲田大学の准教授を主とし、その傍らXELA Roboticsの仕事もこなしている。
JST START プログラム(研究成果展開事業 大学発新産業創出プログラム)で1億1700万円の助成金に加え、「NEDO Entrepreneurs Program」(NEP)の支援も含む、数多くの助成金を獲得している。
起業家としての経験について、雑誌「サイエンス」の記事など、さまざまな雑誌やニュース記事に取り上げられている。
ディープラーニングの触覚センシングへの活用についての世界初の研究論文を含む、100本以上の研究論文を執筆し、 2017年のFANUC FA Foundation Award など、数々の賞を受賞している。

様々な顔を持つ彼が代表となり開発している製品「NICEBOT」は、次で詳しく説明しよう。

ロボットアーム「NICEBOT」について

Nicebotロボットの画像

Nicebotロボットの画像

名前 NICEBOT
開発元 早稲田大学 菅野研究室 Nicebot
タイプ ロボットアーム
耐荷重/リーチ長 5kg/1m
特徴 トルクセンサやバネ、電流制御を使用せず、本質的安全性とトルク制御両立

「ロボットと人が共に働くための解決案」として生み出されたのが、このNICEBOT(ナイスボット)。

工場などで活躍するロボットアームだが、安全面や作業させるためのプログラミングがネックになり手が出せない企業もあるのではないだろうか?
うんうんと頷いたあなた、ぜひこの「NICEBOT」を見てみてほしい。

この製品は構成部品をモジュール化させており、トルクセンサやバネ、電流制御を使わずに本質的な安全性とトルク制御を共に両立させたアクチュエータなのである。
しかも高速性・精度共に抜群だ。
触覚・近接を同時に検知できるスキンセンサも搭載されているため、手動での制御も可能にしている。

以下では3つの機能をご紹介しよう。

[機能1]本質的な安全性

ロボットアームは人やモノに接触してしまった場合、瞬間的に止まることができず危険なものもある。
だがこの製品は何かに接触した場合、それ以上アームが進まないよう制御されているのだ。
これによりロボットアームによる被害を未然に防ぐことができる。

[機能2]プログラム不要の簡単な設定

NICEBOTは、なんとプログラミングせずにティーチングが可能だというのだ。手動でロボットアームに動作を覚えこませるだけで作業をこなしてくれるため、プログラミングがネックになっている企業でも導入しやすい作りとなっているのだ。

ほとんどのロボットはティーチングにプログラミングが必要なため技術者に依頼する必要が出てくるが、この製品であればプログラミングが不要なため後任が入ってきた場合でも業務の引継ぎに時間がかからなくなるのではないだろうか。

[機能3]高速トルク制御

全軸をトルク制御することで可能にしているのが、曲面でのなめらかな動作だ。
例え卵のような柔らかい物質を持っていたとしても、割ることなく波打つ曲面を滑らせるように移動させることができるのだ。

Nicebotが望むこと

大学内で開発中のため、製品の大量生産が難しいという「NICEBOT」。
だが、すでにいくつか興味を持っている企業がいるとのこと。
このように興味を持ってもらえる企業をこれからも増やしていきたいそうだ。

この記事を見た方は少なからずロボットやロボットアームに興味をもっていると思う。
「NICEBOT」が気になった方はぜひ早稲田大学 菅野研究室 Nicebotへ連絡してみてほしい。
この記事だけでは伝えきれなかった魅力を感じることができるだろう。

会社概要

Nicebotのロゴ
開発元:早稲田大学 菅野研究室 Nicebot
所在地:〒169-0072 東京都新宿区大久保2-4-12新宿ラムダックスビル5F 501号室
E-mail:info@nicebot.jp
URL:https://www.nicebot.jp/#/