新型コロナ感染症対策として非接触の需要が高まるなか、コンビニでも非接触の取り組みが進んでいる。
世界的にAIを活用したレジなしのコンビニが出店され始め、日本でも直近では2020年3月にはJR山手線・京浜東北線の高輪ゲートウェイ駅にAIを活用した無人コンビニがオープンしている。

そこで今回、いち早く無人コンビニに着目し、2018年から「ロボットマート」を展開している株式会社ロボットセキュリティポリス（本社：東京都港区、代表取締役：三塚 剛、以下RSP）代表取締役 三塚氏にインタビューを行った。

三塚氏

ロボットマートとは

ロボットマートとRSPが運営する「近未来」をコンセプトとしたコンビニ。
2018年に東京都日本橋に無人コンビニとしてオープンし、2020年8月より東京都八丁堀にリニューアルオープンを行った。
日本橋店では、接客は全てロボット、決済はQR、店内は遠隔監視であり、完全に無人のコンビニだった。
しかし、今回の八丁堀店のオープンに伴い、レジには店員が配置された。（※決済は電子マネーのみ）
また、新たにロボットの展示スペース、イートインスペースも設けられた。

ロボットマート八丁堀店外観

ロボットの展示スペース

三塚氏へのインタビュー

今回の八丁堀店リニューアルに伴い、RSP代表取締役 三塚氏にインタビューを行った。

―前回の日本橋店は人がいない完全無人の店舗でしたが、八丁堀店では人員が配置されていますね。非接触のニーズが高まっているなか、なぜあえて人員配置されたのでしょうか？
三塚氏「現在、非接触のニーズを受け、大手コンビニチェーンや大型施設などで無人コンビニの導入が増えてきています。
ですが、私が2018年より無人コンビニを運営してみて感じたのは、やはり日本人は“接客ありき”だということです。日本人は人による接客が好きだし、日本の接客サービスは素晴らしいと感じました。
そのため、日本の接客を活かした店舗と無人店舗の中間を目指すことを目的に、ロボットと人員の両方を配置することを決めました。八丁堀店では人とロボットによる接客を実現させていきます」

―ロボットに関してですが、今回、ロボットの展示スペースを新たに設けられていますね。こちらはどのような目的で設置されたのでしょうか。
三塚氏「八丁堀店ではロボットによる接客も目的としています。当社としてもロボットはいくつか保有していますので当社だけで運営することもできます。しかし、世界中に数多くロボットがある中で、当社だけのロボットで行うのは純粋に勿体ないと感じ、展示スペース設置を決めました。
多くのロボットがあればあるだけ店舗に来店されたお客様は楽しめますし、企業様も八丁堀の駅前という場でPRできる。また、ロボット企業様同士が知り合うきっかけになります。
当社としても多くのロボットの実働の様子やお客様の反応など“リアル”を知ることができます。そして受けたインスピレーションを今後の店舗計画に活かせます。
お客様、出展企業様、当社にとって新しいロボットへの出会いの場になっていければいいですね」

―現在プレオープン中とのことですが、本オープンではどのようなことが変化するのでしょうか。
三塚氏「そうですね、今はプレオープン中で10月30日(金)15時～11月5日(木)までの間店舗を臨時休業し、11月中旬～下旬に本オープン予定です。
変化としては、カフェスペースにアームロボットを設置し、コーヒーなど飲み物を提供します。設置するロボットとしては、QBIT Robotics様のアームロボットを予定しています。
また、本オープン直後というわけではないですが、大手コンビニでは扱えないような地元密着型の商品を配置していく予定です。
例えば、郊外の人気の個人店が販売しているお菓子とか販売できればお客様も喜ばれますし、他コンビニとの差別化も図れますね。」

－今後のロボットマートの方向性としては、どのように考えれているのでしょうか
三塚氏「直近としては、老若男女問わずご来店いただいていますので、そのような幅広い世代が楽しめるように商品・ロボットの配置を変えていきたいと考えています。
大きな方向性としては、ロボットマートは“近未来的コンビニ”をうたっているため、今後も“未来”を見せていかなくてはいかないと考えています。そのためにも今のコロナ禍の中で、注目されている非接触を叶えながらも、温かみもあるという新しいコンビニのかたちを作っていきます。
また、老若男女問わずご来店いただいていますので、幅広い世代が楽しめるような商品・ロボットを配置していきたいですね」

展示ロボット一覧

ロボットマート八丁堀店概要