静岡県東南アジア駐在員事務所​​は、シンガポール向けインバンド需要喚起の取り組みとして、ドローンの遠隔操作体験ができるバーチャルイベント「Mt. Fuji Drone Challenge in Asagiri」を2021年9月9日(木)を開催しました。

【実施概要】
・日時:    午前の部 (シンガポールの旅行代理店やメディア向け)
2021年9月9日 木曜日 11:00(日本時間)10:00(シンガポール時間)
午後の部(一般向け)
2021年9月9日 木曜日 15:00(日本時間)14:00(シンガポール時間)

・主催:静岡県シンガポール事務所
・会場:あさぎりフードパーク(日本)、One&Co(シンガポール)
・旅行会社:有限会社タビーナ静岡
・コンテンツ開発:Vivid Creations Pte Ltd / 株式会社Vivid Creations Japan / ハンガー株式会社
・技術提供:Red Dot Drone Pte Ltd/ 株式会社RedDotDrone Japan / 合同会社 ビスペル
・運営支援:One&Co(シンガポール拠点のコワーキングスペース)、Akadot TV
・Facebook Liveアーカイブ動画:https://fb.watch/7_OVNtJGBA/

【実施内容】
シンガポールのバーチャルツアー会場とし、午前中はシンガポールのメディア、インフルエンサー、旅行会社、午後は現地一般参加者を集め、あさぎりフードパークをオンラインで繋ぎ、シンガポールからモニター越しに富士山の麓でドローン遠隔操作体験、静岡の名物であるお茶のブレンドティ体験、酒蔵ツアーなど、インタラクティブな体験を提供し、その様子をFacebookでライブ配信した。
ドローン遠隔操作では、Red Dot Drone Pte Ltdの共同創業者、平川彰氏が参加者にレクチャーを行った上、参加者それぞれがドローン遠隔操作を体験した。ブレンドティ体験では、シンガポールの会場に実際の商品を提供し、参加者もオリジナルのブレンドティー作りを体験した。

ライブ配信では、視聴者数が120名超、9月13日時点での再生回数が1700回を超えた。コメント欄にも「いつか静岡に訪れてみたい」「ドローンの遠隔操作を体験してみたい。」「富士山やあさぎりフードバークにも訪れてみたい」といったコメントが多数寄せられた。

コロナ禍でインバウンド需要が閉ざされる中、新たなバーチャルツアーの仕組みとして、またコロナ後の新たな旅行需要(リベンジ消費)を探るべく、自治体と旅行代理店、シンガポールのスタートアップが手を組み、新たな仕掛けの模索となった。また、ドローンスタートアップの技術ノウハウを活用し、ポストコロナ期のハイブリッド旅行商品をつくる実証実験を進めるため、シンガポール人に今の「富士山」を観光してもらうことができ、リベンジ消費を見据えた国内外のトラベルマーケット開拓と獲得を狙い良い機会となった。

【参加者の声や主催者の気づき】

  • 参加者からは、「ドローン操作は初めての体験で、上空から見た景色は きれいだった。いつか是非現地を訪れてみたい」などの感想があり、旅行会社の担当者は、「海外旅行に関する規制緩和が進んだら、シンガポールの人たちはまず日本に訪れたいと思っている。」と述べた。
  • 旅行会社からは初めての経験で非常に興味深いツアーであったとの評価があった。今まで体験をしたことがないような俯瞰的に景色を眺めることができて、自分の思い通りにドローンを操作することによって、そうした景色を360度楽しむことができるのはとても新鮮だとの話があった。ドローンを遠隔操作できる飛行箇所を更に増やして5つ程度あると、日本全国を巡るような体験ができて更に面白くなるのではないかとの話があった。
  • 今回招待したシンガポール旅行業協会の幹部や旅行会社の代表者に対しては、海外との渡航制限が緩和された際に大規模に開催されると見込まれる旅行博でのオープニングイベントやステージイベントなどで、今回のようなドローンの遠隔操作体験を活用を提案。
  • レッド・ドット・ドローンの共同創業者、平川彰氏は、通信を利用したドローン遠隔操作を使えば物理的、時間的な制約があってその場に行けなくても、遠隔操作で現地を体験できる。新しい体験のオプションとして、どんな形で活用できるか考えた時に観光で利用できるのではないかと考えている。
  • 静岡県東南アジア駐在員事務所の福田渉所長は、今回のイベントを通じて、まず訪日市場の再開に向けてシンガポールの展示会などで遠隔操作 技術を紹介しながら、コロナ収束後を見据えた観光集客につなげたい考えを示した。
  • 国土が狭いシンガポールで国内旅行の概念がなく海外旅行は欠かせない娯楽である。コロナ発生後から世界中がバーチャルツアーなどでデジタルを活用した海外旅行者との関係維持・構築を行っている中、よりリアルな体験と融合したハイブリットな提案が欠かせなくなってきていることを実感した。

【バーチャルツアープログラム内容】

  • あさぎりフードパークの紹介
  • 静岡茶のブレンドティー体験  (お茶工房 富士園)
  • 富士山の麓でのドローン遠隔飛行体験(ドローン飛行場)
  • 富士山の伏流水で醸造した日本酒の利き酒体験(酒蔵 富士正酒造)

【通信を利用した遠隔操作の説明】
インターネットを介したドローンの制御操作を指します。
通常のドローン飛行は操縦者から2−3キロの範囲内になりますが、インターネットを介した遠隔操作により数百キロ〜数千キロ離れた場所からのドローン制御が実現できます。これまでに弊社のシンガポールオフィスから日本、ポーランドにあるドローンを遠隔操作する実験や、シンガポールの通信会社Singtelが運営する5Gラボでの5Gを利用した遠隔操作実験等を積み重ね、今回のバーチャルツアーの技術部分を支えさせて頂き、ドローンの観光への利活用に取り組むこの実証実験を通して、新たな価値を生み出していきたいと考えております。

(参考)遠隔操作デモ動画:https://www.youtube.com/watch?v=TmDO74RfTqI

【イベントの様子】
写真素材のダウンロードはこちら↓
https://www.dropbox.com/sh/5gepvt4re10hb2k/AABHZ-EE1Iz2TaR7tM3iG0U4a?dl=0 

本イベントのキービジュアル

シンガポール側では日英のバイリンガル司会が担当

 

 

 

シンガポール側の会場の様子

日本側:静岡茶の紹介

静岡側での静岡茶のブレンドティー体験を紹介

 

ドローン遠隔操作

シンガポール側の参加者のドローン飛行体験