人手不足に加えて高齢化が進む背景を見越し、様々な企業がトマトやイチゴなどの収穫ロボットの開発が盛んだ。
人に頼ってきた収穫作業を自動化できるメリットはとても大きい。
既にドローンによる薬剤散布や、キャタピラ方式の車体で利用者を自動的に追尾し重量物を運んでくれるロボットなどが存在する。

農業従事者の減少

日本の農業が直面する最大の課題は、農業就業人口の減少や高齢化だ。
2005年に335.3万人だった農業就業人口は、2010年に260.6万人に、2016年には192.2万人に減少している。

これらのことから、農作物生産の縮小や食糧自給率低下が懸念される。
この問題を解決する為には、生産工場の効率化、生産性の高い品種の開発などが考えられるが、ロボットを活用する手段の一つとして「収穫ロボット」がある。

パナソニックの収穫ロボット

トマトの苗の畝と畝の間に敷かれたレールの上を収穫ロボットは移動して実を収穫する仕組みだ。

収穫ロボットにはカメラが搭載されており、画像認識によって十分に熟れた果実だけを収穫出来るようになっている。
ロボットが”収穫する”と決めてから、収穫用のアームの先端部分を果実に近づけていく。
狙ったトマトを正確にリングに通し、果実を引っ張ることで、人間の手でもぐような収穫方法で下に取り付けられたポケットに落としている。

パナソニックは、現在実証実験している農家へ定期的に足を運び、意見交換をしながらさらなる機能の向上を目指している。

人とロボットの共存

パナソニックでは「人に寄り添うロボティクス」をキーワードとし、人がロボットと共に安心して活動でき、人の役に立つロボットを作ることを目指し開発に取り組んでいる。

開発するにあたってパナソニックが大切にしていることは、「安全性」と「人間がロボット技術を利用して、自分らしく活動できること」とのこと。
パナソニックは人間とロボットが共存することで、あらゆる人がより幸福に過ごせる社会を目指している。

関連リンク
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