ユニバーサルロボット(日本支社代表 山根 剛、東京都港区)は、北海道の十勝で70年間、苗木の生産、提供を続ける有限会社大坂林業(本社:北海道中川郡、代表取締役 松村 幹了、以下「大坂林業」)が苗木生産の工程に協業ロボットを導入したことを発表します。

空のコンテナをコンベアに設置し、自動土投入機に送るURロボット

苗木の生産工程は、多くの人手を要します。特に、苗の移植作業は、熟練作業者への依存度が高く、高齢化が進んでいることから、移植できるベテラン職人が数年後にはいなくなってしまうという危機感がありました。また、工程の一部にロボットを導入するには、安全面での配慮が必須であると同時に、作業員自身がロボットとの協働に慣れることに関する懸念がありました。

大坂林業は、URロボットの導入により、これらの課題を以下の通り解決しました。
■ 作業員2名でおこなっていたコンテナをコンベアに投入する作業をURロボット(UR10e)に置き換え、1名で対応可能に。
■ プラスチックチェーンでロボットの動作エリアを囲い、協働エリアを見える化。また、ハンドに緩衝材をカバーを取り付け、人とぶつかったときの衝撃力を緩和。
■ タッチパネルで直観的に操作できるため、誰でもすぐに使いこなせることから、作業員が操作に慣れるのに時間がかかることへの懸念を払拭

大坂林業は、将来的にはトレーをセットして苗木を植え付けるなど、一定時間内に数をこなす単純作業をロボットに任せ、苗木育成の繊細な部分は人間の目で確認するといった棲み分けで、ロボットと人間が協働で作業を行うことを目指しています。

大坂林業 代表取締役 松村氏は、次のように述べています。
「ユニバーサルロボットのデモンストレーションを見る機会があり、URロボットの自在な動きが、苗木植えつけ作業に応用できる、と考えました。コンパクトで安全性が高く、人間が行う作業を機械に置き換えるのにURロボットは最適でした。これから日本は木の利用期を迎えるため、苗木の供給が不可欠になりますが、少子高齢化で人員確保が難しくなると考えています。その時に協働ロボットで、人の代わりに苗木を安定して供給していくという仕組みを作っていけたらと思います。」

事例動画:https://www.youtube.com/watch?v=iVFDDXNPC88&t

[有限会社大坂林業について]
1949年創業、2001年設立。造林用苗木、緑化樹木の生産および販売、樹木種子の採種・精選・販売を中心に造林・造園事業を北海道で営んでいます。苗畑で苗木を育てて提供する仕事が主だったが、2000年代初めより、林業試験場から技術指導を受けて、樹木の組織培養による増殖を開始しました。http://osakaringyo.com

[ユニバーサルロボットについて]
2005年に設立されたユニバーサルロボットは、あらゆる規模の会社でロボット技術による自動化を実現することを目的に、小型で、使いやすく、リーズナブルな価格設定で、フレキシブルかつ安全な産業用協働ロボットの開発に努めています。2008年に協働ロボット第一号を発表して以来、ユーザーフレンドリーなコボットの提供によって大きな成長を遂げており、現在では世界中で販売されています。ユニバーサルロボットはTeradyne Inc.傘下の企業であり、デンマーク、オーデンセに本社を置き、米国、ドイツ、フランス、スペイン、イタリア、チェコ共和国、トルコ、中国、インド、シンガポール、日本、韓国、台湾、メキシコに子会社や支社を擁しています。2019年度のユニバーサルロボットの売上高は 2億4800万ドルでした。www.universal-robots.com/ja