川崎市を拠点に置きパートナーロボットの開発を手掛ける Mira Robotics 株式会社(CEO:松井健)は2019年2月7日に家事支援サービスロボット『ugo(ユーゴー)』を発表した。
■家事支援サービスロボット『ugo』とは
オペレーターが遠隔操作で家庭の家事を支援してくれるサービスロボットである。
これまでは人による家事代行サービスが利用されてきたが、作業者が家に入る抵抗感とプライバシー問題、高額な料金などの理由から普及するには至らなかった。
それをロボットが担うことによって、安心したサービスが受けられるようになる。
今後増え続けると予想される共働き世帯や高齢者世帯向けて気楽に利用してもらえるサービスを目指している。
試作機を使ったデモでは、洗濯機から洗濯物を取り出す・干す・たたむという一連の動作が行われた。
アームの長さは約60㎝で、約1~2kgの重量まで運べる。また、ロボット自体の高さを変えることが出来る。通常の高さは110㎝ほどだが、最小で30㎝、最大で約180㎝まで伸ばすことができ、触れるものが高所になりがちな洗濯物を干す作業に対応した。
本体の重量は約73㎏。今後は30~40㎏への軽量化を目指している。
■『ugo(ユーゴー)』の3つの取り組み
家事代行サービスの利用者が懸念している3点の問題点を中心に解決を取り組んでいる。
・他人が家に入る抵抗感
遠隔操作でロボットを動かすことで、作業者が自宅に入る抵抗感を緩和している。
フィルタリング機能によって、下着や通帳などは作業に必要な輪郭映像などに変換されることで解決している。
・留守中のプライバシー
「プライバシー保護システム」を搭載することで解決している。利用者はスマートフォンの専用アプリから家事を依頼し、オペレーターは許可なくロボットを操作することはできない。寝室や書斎などを避け、必要性のある場所にしか移動出来ないようシステムで制御することが出来る。
・高額な料金
月額2万円から2万5千円以内の利用でローコストでの運用を実現している。
通常、家事支援代行サービスは5万円から10万円が相場だが、半分以下の低価格で提供ができることになる。
また、今後の追加サービスでは遠隔診断や家庭教師を計画している。(都度課金)
■サービスの進化
本サービスはStep1からStep3まで3段階の進化を目指して取り組んでいく予定である。
・Step2蓄積したデータをもとに部分的な自動化する。
・Step3プロセスをAIで自動・最適化を行い複数のロボットを並行して動かす。
松井 健氏(Mira Robotics 代表取締役)は、現在の家事市場規模は906億円、将来規模として2025年までに2176億円、潜在顧客を含めると6000億円までの潜在市場がある為、人的ネットワークを持ったパソナグループと提携し新しい未来のワークスタイルを実現する計画をし、「毎日ありがとうと言われるロボット制作を目指していきたい」と語った。
■β版ユーザーの募集
同社は、今年2019年8月に『ugo(ユーゴー)』の試作機のβ版ユーザーの募集を行い、実際の家庭に置かせてもらう予定だ。
サービス開始予定は来年2020年の5月、サービス開始に合わせて利用できるコンテンツやサービスを追加していく。
また、ロボットのハンド部分を交換式に改良し、それぞれの業務に特化したハンドを取り付けることでより多様な作業ができる見込み、2021年には数千ユーザーを目指し、
一家に一台、ロボットが置かれてるような未来を考えていると松井 健氏は語った。
■関連プレスリリース
https://robot.mirai-media.net/ugo-mira-robotics/
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