株式会社ユーキャンロボティクスジャパン企業ロゴ

株式会社 Youcan Robotics Japan
小岩 侃司(Kanji Koiwa)
2018年に入社。製品のアフターサービス等を行う傍ら、
マーケティングやセールスにも携わっている。

株式会社 Youcan Robotics Japanという会社

2016年に創業し上海に本社を構えてから、
若い会社ながらも確かな製品と充実したサービスを提供し、
成長し続けている株式会社Youcan Robotics Japan。
ではなぜ水中用ドローンに力を入れているのか?
そこに至った経緯をご説明しよう。

とあるロボット展に出展した日のこと。
当時の社長が陸用ドローンと水中用ドローンを展示したところ、
多くの企業から注目されたのが水中用ドローンだった。
社長は「ここに巨大な市場が隠れているに違いない!」と考え調査を始めると、
水中用ドローンの製品が少ないことがわかった。
もともとロボット開発を行っていたが、この調査がきっかけとなり
現在では水中用ドローンの開発をメインで行っている。

力を入れ続けている水中用ドローン開発。その製品に込められた苦労や想いを伝えていこうと思う。

進化し続ける「BW Space」シリーズ

BW Space Pro 4K

名前:BW Space Pro(画像はBW Space Pro 4K)
製造会社:株式会社 Youcan Robotics Japan
用途:水中用ドローン
寸法:43×33×13cm
重量:3.9kg
動作環境温度:-10℃~40℃
最大速度:1.5m/s
最大潜水深度:100m

水中ドローン「BW Space Pro」は先に記載した機能の他にも
自動調光や自動方向修正、さらに最大7時間使用、水中ホバリング(深度維持)、
手ぶれ補正機能付き、ハンドルデザイン、最大64Gメモリ、ライブ配信、
専用キャリーバッグなど、嬉しい機能が満載だ。
4KモデルではSONY製CMOS搭載の4K UHDカメラと130度の広角レンズで
高精細映像の撮影を可能とし、ZOOMモデルではズーム機能を世界で初めて搭載。
光学3倍、デジタルを合わせると最大6倍までズームが可能となっている。

BW Space Pro 4K

ボディは、水など自由に変形する流体の運動を解析する流体力学をもとに設計されており
その実力から通常の水中撮影のみに限らず、水中エンターテインメント、ダイビング、水中検査、
点検、漁業、科学研究など様々な分野で活躍している。

顧客からの評判もかなり良いという「BW Space Pro」だが、開発にはかなり苦労したという。

記事の冒頭でもお話ししたように、水中ドローンの需要が高いことを知った社長だが
開発時は陸用ドローンと変わらないと考えていたようだ。
しかし、いざ取り掛かってみると水中にはいくつもの解決しなければならない課題があったのだ。

○予測できない水流
よくバラエティー番組で海で珍しい魚などを釣り上げる企画があるが
いざ出港してみると天候や潮の流れが悪く引き返す場面を目にすることがあるだろう。
空には天気予報があるから予測がつくが、水の流れは予測が非常に難しいのだ。

○腐食
海で使用されることが多い水中ドローンだが、海水にはご存じの通り塩が含まれている。
それによりモーターに塩の結晶が詰まったり、部品が腐食してしまうのだ。

○浮遊物
海上には様々な浮遊物がある。それは本来海にないはずの無機物も含まれている。
細いゴミがモーターに絡まり故障してしまうこともあるので、ここにも工夫が必要となった。
そんな課題を一つ一つ確実にクリアしていったのが、現製品である。

製品のみではなく品質管理やアフターサービスが充実しているのも
魅力的かつ満足度が高い理由の一つだ。
公式HPにはマニュアルのダウンロードや動画マニュアル等
https://youcanrobot.jp/support/download/
アフターサービスの案内が丁寧に記載されている。
上海の企業だが日本に支社も構えている為、
故障したとしても1週間ほどで修理し返送してくれるというのだ。
決して安くない製品だからこそサービスを充実させたい
そんな想いを形にすることで顧客との信頼関係を築いているのだそう。

水中用ドローンの可能性

BW Space Pro 4K

現在、「BW Space Pro」はWi-Fiリピーターに専用ケーブルで本体と接続することで、
操縦やリアルタイムな映像を楽しむことができている。
もちろんそれだけでも高い評価を得ているのだが、
「できればケーブルをなくしてほしい」と要望を受けるそうだ。

しかし、水中でケーブルをなくすとなると、当然流されるリスクが出てくる。
あえて流されないよう機体を重くすることもあるというのに、
ケーブルに繋がっていないことで流されてしまったら元も子もないだろう。
また、今の技術ではケーブルをなくしてしまうと、
リアルタイムな映像の確認が難しくなるというのだ。
研究は進めているが、モザイクのような映像になってしまったりと
実用の域には達していないそうなので、さらなる進化の余地がありそうだ。

これからも水中用の製品開発を続けながら、ラインナップも増やしていきたいとのこと。
水中で行う作業の負担を減らすことはもちろん
今まで解明できなかった海底の謎も解明できる日がくるだろう。

会社概要

BW Space Pro 4K

株式会社:Youcan Robotics Japan
所在地:〒134-0084 東京都江戸川区東葛西5-12-6 カワマンビル
E-mail:japan@youcanrobot.com
URL:https://youcanrobot.jp/corporate/