ロボットを身近となり、一般の人でもキットを購入すれば、プログラミングを学びながらロボットの制作が出来る時代が来ている。
それに伴ってロボットコンテスト、ロボット競技が頻繁に行われているが、「マイクロマウス」はご存知だろうか。
ロボット競技はどんなものがあるかと問えば、「マイクロマウス」は代表的なものだったのだが、現在では知る人ぞ知る競技になりつつある。
実は世界的にも有名で、奥が深い「マイクロマウス」を知ってもらいたい。
「マイクロマウス」とは
参加者自らが制作した自立型ロボットが自律的に迷路を探索し、 ゴールまでに達する最短時間を競う競技だ。
この競技は、1977年にIEEE(米国電気電子学会)が提唱し、日本では1980年より「全日本マイクロマウス大会」として 毎年開催され、来年で40年目を迎える。
競技の様子は以下の動画を参照
ハードウェアだけでなくソフトウェア制御も重要
「マイクロマウス」は、速さを競う競技だが、自立走行でゴールまで到達しなければならない。
小型軽量のハードウェアであれば優秀というわけではなく、これを安定して走行させるソフトウェアも必要だ、制御だけでなく経路計画も含めた規模の大きいソフトウェアの開発が必要だ。
最速タイムへの工夫
ゴールまでの経路は1つに限らず、最短経路が最速経路とは限らない。距離が長いが直線が多いなど、力学的な制御にとどまらず、機体の走行特性に基づいて「最短ではなく最速」経路を算出するのがハイスコアへの道となっている。
大会では、ジグザクした経路を絶妙な制御で斜め移動したり、直線路は急加速して時間を短縮するなど、様々な工夫がなされている機体の走行が見られる。
奥の深いマイクロマウス
「マイクロマウス」は、提唱されてから基本的なルールは何十年も変わっていない。
他の競技会ではレギュレーションの変更やルールの変更があるのが一般的だが、「マイクロマウス」はレギュレーションが非常に緩い。
一般的には2輪走行する機体が多いが、3~6輪のマウスも存在し、迷路を掃除機のように床面に張り付いて走行しても問題ない。
そもそも車輪に限定されておらず2脚歩行でも出場が可能だ。
レギュレーションが緩く、迷路探索のアルゴリズムも人ぞれぞれ、ゴールまでの経路は1つに限らない。ここまで奥の深い競技は他のロボット競技では見られない。
興味があれば是非とも挑戦してみてほしい。
第40回全日本マイクロマウス大会のご案内:https://www.ntf.or.jp/mouse/micromouse2019/index.html
サムネイル画像引用…Wikipedia